-------------------------------------------------------------------------------- 15/0/0/2/魂散導0薬炸/否定島 −60子 15/1/0/2/癒3薬導0封/徳田嵐 -------------------------------------------------------------------------------- 竜こえー、こええよう、ううう。ファンタジー世界の住人があたくしのような超現実的存在を脅かすだなんてまったく世も末ね! ちなみ に超現実的っていうのはものすごく現実っぽいという意味で現実を超えているという意味ではないのよ、ここ、テストにでるからね! 忘 れないでね! 忘れない、といえば、竜にやられた傷がなかなか忘れられぬぞ。ココロもカラダも痛いよーカモン医者! ワタシをイヤシ て! 徳田は苛立っていた。 最初は義務感と余計な仕事を増やされたくないという思いから、 生徒たちの馬鹿げた乱闘を止めようとしていた。はずだった。 それがなぜ、こうなってしまうんだ。 まあ叱ったぐらいで止められるとは思ってなかったさ。 多少の戦闘も覚悟していた。 けどこれじゃボク、どう見ても進んで乱闘騒ぎに加担してる馬鹿じゃないか。 もうやめよう、落ち着いて、冷静に、教師としての立場で、騒ぎを治める。これだ。 これしかない、と決意したところで足元に枕が転がってきた。加速しながら。 「うわっ!なんだ!」 なんだこれ、人か!? イヤシテー、イヤシテッテ、イヤナノカ、シテホシイノカ、ドッチカワカンナイヨネ! などとわけのわからないことをわめきながら足にまとわりついてくる。 つい剣を構築しそうになったが、駄目だ駄目だ、ここは冷静に抑え、イヤシテー、抑え、イヤシ、 「うるせええ!」 とりあえず全ては戦闘で黙らせてから! なに、相手は枕。文字通り手も足も出ない。 すなわち剣をふるえない。魔封剣でビルドを封じてしまえば何もできまい。 ついでに毒を塗布して転がるのも止めてやる。安全確実。さすがボク。 「っておお?」 なんだこれ、ダメージ受けてるぞ、しかも、毒? えええ、言葉の暴力って奴か。 なんでもアリだなおい、このままだと先にこっちの体力が尽きそうだ。だが、 「保険医、なめんな!」 快癒剣。これで溜まった毒は無力化された。形勢逆転。 ギリギリだが、ボクの勝利――! 勝利―、勝、あれ、なんで蘇ってんだよ枕のくせに、枕、うおおお! -------------------------------------------------------------------------------- 勝者:癒されたい系少女、否定島 --------------------------------------------------------------------------------