未熟な甲虫の呟き


書籍のご案内

うつしゆめ(電子書籍)表紙

電子書籍「うつしゆめ」

 
価格:\400+税
著者:那識あきら
表紙:篁ふみ
発行:パブリッシングリンク

あらすじ

楢坂高校を卒業して3年半。柏木陸は関西随一の国立大生という肩書きと、人から羨望されるほどの美しい外見を利用して、刹那的な生活を送っていた。ただ、彼は常にどこか冷めていて、他人とは一線を引いた付き合いをしている。四回生となったある夏の日、陸は一人雨の中、愛車を走らせていたが、道に迷った上に、カーナビが故障。仕方なく山中で見つけた洋館を訪れると、そこには陸と同年代の美しい女性がいた。常に他者との関係で主導権を握ってきた陸だったが、彼女の不思議な魅力に翻弄され、苛立ちつつもやがて…。陸の心を見透かし惑わす彼女はいったい何者なのか? 夏の陽炎のように美しくも儚い一夜の出会いを描いた、幻惑のラブストーリー。(出版社のページより)

目次&冒頭

序章 京の夢
第一章 現の夢
第二章 白日夢
第三章 夢は逆夢
第四章 夢のまた夢
第五章 胡蝶の夢
終章 現し夢
 
番外編 空 夢
後日譚 夢の続きは
 
 多くの日本の大学生にとって、夏休みは、日々を無為に送るには長過ぎる。通年単位の授業を履修していれば、課題まみれの夏を過ごす羽目になることもあるが、そうでない者は、バイトやレジャーに延々と明け暮れるのが常だ。
 この夏めでたく京洛大学大学院理学研究科への進学を決めた四回生の柏木陸も、御多分に洩れず、二ヶ月の休暇を少々持て余していた。

作者より

創作小説サイト「あわいを往く者」に掲載していた「うつしゆめ」の加筆版です。
番外編「空夢」
物心ついた頃から、そこが彼女のポジションだった。
いつだって彼女は、傍観者にしかなりえなかった。

空漠たる宇宙《そら》の下、ガール・ミーツ・ボーイの物語。6,200字、書き下ろし。
後日譚「夢の続きは」
まだ昼過ぎだというのに、足元の草むらからは、ちりちりと虫の合唱が聞こえてくる。先月とは違って、すっかり秋らしくなった空気を、陸はゆっくりと胸に吸い込んだ。
そして全ての謎が明らかになる。「答え合わせ」を含む後日譚。8,500字、書き下ろし。

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