「Sleeper」                ―小さな長い旅―  コールドスリープ装置見たいなものから目覚める男。洞窟みたいなところに最小限度の生活空間とコンピュータが置いてある。訳がわからずあたふたしていると、コンプータに声をかけられる。 「おはようございます**様。〇〇年と〇〇時間〇〇分の睡眠でした。」 こいつはAIで、寝照る間の主人公の管理をしていた。 時間の経過にびっくりして洞窟から飛び出した主人公は、ここがアフリカの平原のど真ん中であることを知る。主人公は寝る前の記憶がほとんど無い。後ろからAI(お掃除ロボットに乗って)がきて、経緯を説明する。主人公は〇〇社の低温睡眠コースを30年分購入していた。しかし、主人公は100年以上寝てしまっていた。  AIの指示通り付近の住民と接触して情報を得るため外に出る主人公。冬眠タンクは冷却点検中。すぐ砂漠で遭難。気がつくと大都市の廃墟にいて、助けられてた。そこで今の地球情勢をざっと聞く主人公。人類は宇宙移民者と地球残存者の間で戦争をした。そして地球側は負けた。廃墟に住む彼ら(T4の反乱軍ぐらいの生活水準)はその生き残り。そうして移民者の残党狩りにおびえながらサヴァイバル生活をしているのだという。そのコミュニティで生活していくうちに、少しずつ記憶の断片が戻り始める。また、自分のことも分かり始める(不眠症で、30代前半で、手術歴があるとか)。  そんな時、宇宙移民軍の大規模な襲撃が主人公がいる廃墟都市にあるという情報がAI(主人公が出発前にオンライン接続を許可した。)つかむ。徹底抗戦の構えをみせるサヴァイバリスト。主人公も戦いに参加することを誓うが、AIは今回の目覚めは正規の手続きを踏んでないもので、またすぐ装置に入らないといけないという。しかし主人公は戦うことを選ぶ(自分を助けた女性(仮にA)との関係もありで)。  襲撃予定の前日、主人公が倒れる。彼女と数人で、朦朧とした意識の主人公を洞窟に運ぶ。AIから睡眠についての説明をうける彼女たち。主人公が装置(冷却と自動点検は終わった)ひ入る直前、彼女の無線に連絡が入る。 『襲撃が始まった!!奴等予定を繰り上げてきやがった(無線)』 「私たちも行きましょう(ついてきた仲間へ)」 「駄目だ!今行ったら危険だ。君は生きなくちゃいけないんだ」主人公 「仲間を見つけることは出来ないわ。でも安心して。私は死んだりしない。だから安心して眠って。そしてすぐ眼を覚まして、また会いましょう」 彼女はコールドスリープの周期から、彼があと70年以上起きられないことを知っていた。装置の中から涙を流して(体がうまく動かない)彼女を見送る主人公。彼は、彼女の後姿を眼に焼け付けながら深い眠りについた。 夢パート。断片的な以前(コールドスリープに入る前)の記憶が語られる。その夢は次第に↓の夢に変わっていく。  彼女との思い出の夢を見る主人公。夢はいつしか、彼女が洞窟を出た後事を写し始めた。彼女は戦闘で負傷し、主人公の名前を呼びながら、息を引き取った。  彼女の名前を叫びながら起き上がる主人公。いつの間にか眼が覚めていた。 「お目覚めのようですね。お久しぶりです、〇〇様」 近くで何かの入った大型の水槽をいじってる人型のロボットが主人公に声をかける。 「お前誰?」 「やだなぁ、お忘れですか?〇〇〇(AIの型番)ですよ。あなたを管理をしてるAI。もっとも今は、〇〇(人間の愛称)と名乗ってますがね」 「いや、俺の知ってる〇〇〇はもっと機械みたいなやつだぞ」 「分かります?やっぱり生体部品はいいなぁ」 彼はネットに接続したことで飛躍的な変化(進化)を遂げていた。ネット上から様々な情報を取得し、自分の体(お掃除ロボットとかを作り変えたもの)を作っていた。さらに、人間の脳細胞を模した細胞を製造し、チップにして自分に組み込んでいた。洞窟の奥に置いてある円筒の水槽には、人間の胎児のようなものが繋がれていた。これは彼が使う予定の体なのだという。彼は人間になろうとしていた。 「だけど、これだけの体を作る材料はどこから持ってきたんだ?」 彼は外を見れば分かると言って、彼を外に連れ出した。  荒涼としていたはずの土地が、緑に包まれていた。気候が変わって草原が復活していた。ここなら動物やなんかはいるだろう。  睡眠と起床の間隔は一定の周期を辿りつつも少しずつ短くなり、最終的には普通に戻るのだという。 今後の展開 草原を進んでいく主人公は緑に埋まったビル群の残骸である少女に出会う。酷く原始的な格好をした少女の顔は、どこか彼女に似ていた。 彼らのキャンプに招待される主人公。実は彼らは彼女たちの子孫で、いくつかに分岐した集団のひとつだという。その後、彼ら自然主義者と文明主義者の間の争いに巻き込まれていく主人公(映画タイムマインの世界だな)。しかしタイムリミットは無常にも来るのであった。 そして何十年か後、再び目覚めた主人公は、ある異変に気付く。AIの様子がおかしいのである。よく見るとあのおしゃべりなAIではなく、もっとシンプルな物に変わっていた。寡黙な彼曰く、もと居た彼は私を作るとどこかへ行ってしまった、と。さらに彼は、もと居たAIの写真らしきものを主人公に持たせると、彼を探してくるように主人公に言った。外に出ると時代は西部開拓期のようになっていた。結局、文明派と自然派の争いは引き分けたらしい。暫く歩くと町があり、バーに入り写真を見せる主人公。酒場主によるとあのAIはこの街で市長兼発明家兼資産家兼…をしていたらしい。しかし用事で隣町に行くことになったとき以来行方不明らしい。その町の方向に馬を借りて向かう主人公。途中、朽ち果てた馬車の残骸を見つけた主人公。なんとなく嫌な予感がして周囲を探し回ってみると、浅い洞窟を発見。奥に行ってみると、そこには夫婦のものと思しき白骨死体が一組。彼の荷物を探ってみると、手紙が出てきた。主人公に当てたものだった。涙を流す主人公。バーに行き、酒を一杯飲んだ後装置のある洞窟に戻ると、AIに『ずっと』っと注文して、眠りにつくのであった。 夢パート2。A似の女性と↓の公園で出会うところの記憶、自分が証券マンであること、女性と親密な関係になった後(映画のチケットを渡した後、とか)、仕事で移動中に事故にあった記憶(事故にあった前後はまだ思い出さない)。 時は流れ、再び目を覚ます主人公。洞窟の中には木の根が張り出していた。入り口は土に埋まっていたので、穴を掘って外に出ると、そこは大きな公園の真ん中だった(皇居的な)。その公園の外には高層ビルがたっており、そこはまさしく主人公がコールドスリープに入る前の世界そのものだった。公園を歩いていると、A似の夢で見た女性と自分がベンチに座って談笑している。二人が出会ったときそのままのシチュエーションだった。その後彼は睡眠に入る前の主人公と同じ行動をしていき、主人公が事故にあった場所まで来る。主人公はそこで記憶の全てを思い出す。彼はここで事故にあい、意識が戻らずに冷凍睡眠に入れられていたのだ。もう一人の彼がその場所で事故に会おうとしている。それを阻止するために、自分を助けようとしてしまう主人子。かくして、自分の身代わりとなって主人公はもう一度事故にあってしまう。 気がつくと彼は、病院のベッドの上にいた。隣にはA似の彼女が椅子に座って寝息を立てている。 『戻って、来たんだ…よな?』 『え……、あ!、目、覚めたの!?』 主人公は自分の手と彼女の顔を見比べると、 『ああ。ただいま』 と、言った。